バナナは便秘に効果的?腸にうれしい栄養成分と続けやすい食べ方

バナナは便秘に効果的?腸にうれしい栄養成分と続けやすい食べ方
監修者
三瓶文
三瓶文 管理栄養士、糖尿病療養指導士、健康経営アドバイザー

フリーランスでダイエット栄養サポート、オンライン栄養指導、小児食育支援、レシピ開発、健康経営監修等を中心に活動。
「食べることを楽しみながら、無理なく続けられる健康づくり」を大切に、ライフスタイルに寄り添った食サポートをおこなっている。

執筆者
スミフルジャパン編集部
スミフルジャパン編集部

株式会社スミフルジャパンは、バナナ・パイナップル・パパイヤ・アボカドなど生鮮青果物の輸入・販売を手がける企業です。1970年よりフィリピン、2015年よりエクアドルのグループ管理農園でバナナを中心に「品質・食味・安全・環境」4つのテーマで飽くなき挑戦を続け、栽培から国内流通まで一貫した体制を持ちます。本メディアでは、現場で蓄積したフルーツの栄養・選び方・保存・レシピに関する知識を発信しています。

バナナには、食物繊維やレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)など、腸内環境や便通に関わる成分が含まれています。ただし、バナナを食べれば必ず便秘が改善するわけではありません。便通には普段の食事や生活習慣など、さまざまな要因が関係します。この記事では、バナナに含まれる成分と便通との関係を整理しながら、毎日の食生活に無理なく取り入れるための選び方や食べ方をご紹介します。

この記事はこんな人向けです

  • バナナが便秘対策に役立つか知りたい方
  • どんなバナナを選べばよいか迷っている方、
  • 毎日の食生活に無理なく取り入れる方法を知りたい方
目次

バナナに含まれる、便通に関わる成分

バナナには、不溶性・水溶性の食物繊維やレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)など、腸内環境や便通に関わる成分が含まれています。ここでは、それぞれどのような特徴があるのかを見ていきますしょう。

不溶性・水溶性食物繊維のはたらき

食物繊維は、人の小腸で消化されずに大腸まで届く食品成分です。不溶性食物繊維には便のかさを増やし、腸の動きを助けるはたらきがあり、水溶性食物繊維は腸内細菌に利用されることで、腸内環境を整えることに関わります。文部科学省の「食品成分データベース」によると、生のバナナ可食部100gには、水溶性食物繊維0.1g、不溶性食物繊維1.0g、合計1.1gの食物繊維が含まれています。バナナだけで必要な食物繊維をまかなうのではなく、野菜や豆類、きのこ類、海藻類など、さまざまな食品と組み合わせて摂ることが大切です。

レジスタントスターチやオリゴ糖について

レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)は、小腸で消化されにくく、大腸まで届くでんぷんです。食物繊維と同じような生理作用を持つ成分として研究されています。バナナのでんぷん量は熟度によって変化し、青みのある未熟なバナナにはでんぷんが多く含まれます。熟成が進むと、でんぷんが糖へと分解され、甘みが強くなっていきます。そのため、レジスタントスターチに注目する場合は未熟なバナナが研究対象になることもあります。ただし、便秘改善のために無理をして青いバナナを食べる必要はありません。未熟な青いバナナは渋みや硬さもあるため、普段の食生活では自分が食べやすい熟度のバナナを選びましょう。

また、バナナからはフラクトオリゴ糖(FOS)が検出されていますが、その量は品種や熟度によって異なり、研究では「フラクトオリゴ糖(FOS)の良好な供給源とはいえない」とする報告もあります。便通を考える際は、オリゴ糖だけを目的にするのではなく、バナナを食事全体の一部として取り入れるのがおすすめです。

マグネシウムなどの栄養素も含まれる

文部科学省の「食品成分データベース」によると、生のバナナ可食部100gにはマグネシウムが32mg含まれています。ただし、食品としてバナナから摂るマグネシウムについて、便秘薬のような作用を期待するのは適切ではありません。あくまで、さまざまな栄養素を含む食品のひとつとして取り入れましょう。バナナにはこのほか、カリウムやビタミンB6なども含まれています。詳しい栄養については「バナナを毎日食べても大丈夫?」で詳しく紹介しています。

便秘対策には、どんなバナナを選べばいい?

「青いバナナと完熟バナナでは、どちらが便秘にいいの?」と迷う方もいるかもしれません。熟度によってでんぷんや糖のバランス、甘さ、食感などは変化しますが、特定の熟度のバナナを食べれば便秘が改善するとまではいえません。毎日の食生活に取り入れるなら、成分だけで選ぶのではなく、自分がおいしく食べられて続けやすい熟度のバナナを選ぶことを推奨します。

食べ頃のバナナなら毎日の食事に取り入れやすい

全体が黄色くなったバナナは甘みがあり、そのまま手軽に食べられます。さらに熟成が進み、皮に茶色い斑点(シュガースポット)が出てくると、より甘みが感じられるようになります。「便秘対策には完熟でなければいけない」と考える必要はありません。朝食や間食など、自分の生活の中で続けやすいのも利点です。状態のものを選びましょう。バナナの皮や果肉の状態から食べられるか判断したい方は、「黒くなったバナナは食べられる?」もあわせてご覧ください。

熟度による特徴を知って選ぶ

バナナは熟度によって、食べやすさや甘み、成分のバランスが少しずつ変わります。青みのある状態から完熟まで、それぞれに特徴がありますが、便通対策として毎日続けることを考えると、消化しやすく食べやすい食べ頃から完熟のバナナが取り入れやすい選択肢です。熟度ごとの特徴を、次の表にまとめました。

熟度(見た目の目安)特徴
先端や皮に緑色が残る果肉に硬さや渋みを感じることがある
皮全体が黄色甘みが増し、そのまま食べやすい
茶色い斑点(シュガースポット)が見られるさらに甘みが強く、完熟した状態

※どの熟度が「便秘に最もよい」と考えるよりも、味や食感の好みに合わせて選ぶのがおすすめです。

バナナを無理なく取り入れる工夫

便通を整えるためには、ひとつの食品だけに頼るのではなく、日々の食事や生活習慣を振り返ることも大切です。食物繊維は、バナナだけでなく、野菜や豆類、きのこ類、海藻類、穀類などさまざまな食品に含まれています。バナナは調理せずに食べられるので、こうした食生活のなかに取り入れやすい食品のひとつです。無理なく続けられるタイミングや食べ方を見つけてみましょう。

朝食や間食など、続けやすいタイミングで

バナナのよいところは、皮をむくだけですぐ食べられることは。忙しい朝の朝食や間食にも取り入れやすい食品です。便秘対策のために「必ず朝に食べなければならない」というわけではありません。朝食の一品にしたり、小腹が空いたときに食べたりと、自分の生活に合わせて取り入れましょう。夜にバナナを食べることについては「夜バナナは寝る前に食べてもいい?」で詳しく解説しています。

ヨーグルトやオートミールなどと組み合わせる

バナナは、ヨーグルトとの相性もよい果物です。ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌(製品による)と、バナナに含まれる食物繊維を一緒に摂れるため、腸内環境を意識した食生活にも取り入れやすい組み合わせです。また、バナナの自然な甘みがヨーグルトの酸味をやわらげてくれるので、砂糖を加えなくてもおいしく食べやすいのも魅力。朝食や間食にも手軽に取り入れられます。さらに、オートミールやきなこを加えれば、食物繊維やたんぱく質なども補えます。好みに合わせて食材を組み合わせながら、毎日の食事に取り入れてみてください。

寒い季節は温めてもおいしい

バナナは、そのまま食べるだけでなく、温めても楽しめます。フライパンで軽く焼いたり、電子レンジで温めたりすると、やわらかくなり、甘みも感じやすくなります。冷たいものを避けたい季節や、いつもの食べ方に飽きたときにも試しやすい方法です。温かいバナナを楽しみたい方は、公式サイトのレシピページもご覧ください。

食べる量の目安と注意点

厚生労働省の「健康日本21(第三次)」では、20歳以上の果物摂取量について、1日200gを目標値としています。農林水産省でも「毎日くだもの200グラム」の取り組みを進めています。この200gはバナナだけで摂る必要はなく、さまざまな果物を合わせた量の目安です。また、便秘を改善するための「治療量」でもありません。バナナの大きさや普段食べているほかの果物、食事全体のバランスを考えながら取り入れましょう。バナナを毎日食べる場合の詳しい栄養情報は「バナナを毎日食べても大丈夫?」をご覧ください。

よくある質問

Q1. 便秘対策には青いバナナと完熟バナナ、どちらがおすすめですか?

どちらか一方が便秘対策に優れているとは一概にいえません。青みのあるバナナにはでんぷんが多く、レジスタントスターチに着目した研究もあります。一方、黄色く熟したバナナは甘みがあり、そのまま食べやすいのが特徴です。便通のために特定の熟度にこだわるよりも、自分がおいしく食べられ、無理なく続けられるものを選ぶとよいでしょう。

Q2. 毎日バナナを食べると便秘に効きますか?

バナナには食物繊維などが含まれていますが、毎日食べれば必ず便秘が改善するとは限りません。便秘にはさまざまな要因が関係するため、バナナだけに頼るのではなく、普段の食事全体を見直すことが大切です。

Q3. バナナとヨーグルトを合わせると効果が高まりますか?

バナナとヨーグルトは、腸内環境を意識した食生活におすすめの組み合わせです。ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌(製品による)と、バナナに含まれる食物繊維を一緒に摂れるのがメリットです。また、バナナの甘みとヨーグルトの酸味は相性がよく、朝食や間食にも手軽に取り入れられます。ただし、一緒に食べることで必ず便秘が改善するというものではありません。オートミール、きなこなど、ほかの食品とも組み合わせながら、バランスのよい食生活を心がけましょう。

まとめ

バナナには、不溶性・水溶性の食物繊維やレジスタントスターチなど、腸内環境や便通に関わる成分が含まれています。ただし、「青いバナナなら便秘にいい」「完熟バナナなら便秘にいい」と単純に決められるものではありません。熟度によって味や食感、でんぷんと糖のバランスなどが変わるため、自分がおいしく食べられて続けやすいものを選びましょう。

また、便通を考えるときは、バナナひとつに頼るのではなく、食事全体・を整えることが大切です。バナナは皮をむくだけで食べられる手軽な果物です。朝食や間食、ヨーグルトやオートミールとの組み合わせなど、自分に合った方法で普段の食生活に取り入れてみてください。

※ 記事情報:2026年10月20日時点

【参考文献】
厚生労働省「食物繊維|e-ヘルスネット」
運営:厚生労働省

厚生労働省「食物繊維の必要性と健康|e-ヘルスネット」
運営:厚生労働省

厚生労働省「果物1日200gのすすめ」
運営:厚生労働省

文部科学省「食品成分データベース/果実類・バナナ・生」
運営:文部科学省

農林水産省「毎日くだもの200グラム!」
運営:農林水産省

Singh A, et al. “Banana starch: Properties, description, and modified variations – A review.” International Journal of Biological Macromolecules. 2020.
収載:PubMed(米国国立医学図書館)

Cordenunsi BR, et al. に関連するバナナ熟成・糖代謝研究のレビュー “The Starch Is (Not) Just Another Brick in the Wall: The Primary Metabolism of Sugars During Banana Ripening.” 2019.
収載:PubMed

Agopian RGD, et al. “Identification of fructooligosaccharides in different banana cultivars.” Journal of Agricultural and Food Chemistry. 2008.
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