青パパイヤのパパイン酵素とは|特徴と調理で活かすコツ

青パパイヤのパパイン酵素とは|特徴と調理で活かすコツ

パパイヤに含まれる酵素の代表がパパインです。パパインは青パパイヤにも含まれ、タンパク質に作用する性質から、肉をやわらかくするための下ごしらえに利用されることがあります。本記事では、パパイン酵素の特長や働きと、青パパイヤを使った肉の下ごしらえのポイントをわかりやすく説明します。

監修者
三瓶文
三瓶文 管理栄養士、糖尿病療養指導士、健康経営アドバイザー

フリーランスでダイエット栄養サポート、オンライン栄養指導、小児食育支援、レシピ開発、健康経営監修等を中心に活動。
「食べることを楽しみながら、無理なく続けられる健康づくり」を大切に、ライフスタイルに寄り添った食サポートをおこなっている。

執筆者
スミフルジャパン編集部
スミフルジャパン編集部

株式会社スミフルジャパンは、バナナ・パイナップル・パパイヤ・アボカドなど生鮮青果物の輸入・販売を手がける企業です。1970年よりフィリピン、2015年よりエクアドルのグループ管理農園でバナナを中心に「品質・食味・安全・環境」4つのテーマで飽くなき挑戦を続け、栽培から国内流通まで一貫した体制を持ちます。本メディアでは、現場で蓄積したフルーツの栄養・選び方・保存・レシピに関する知識を発信しています。

目次

パパイヤに含まれるパパイン酵素とは

パパインは、タンパク質を構成する結合を切り、より小さな単位へ分けるタンパク質分解酵素の一種です。パパインはパパイヤが成熟する過程で減少しますが、未熟な状態で野菜として食される青パパイヤには、パパインやその他のプロテアーゼが多く含まれています。

またタンパク質を分解する働きを活用し、食品分野では肉の食感をやわらかくする下ごしらえなどに利用されます。

フルーツとして食べるレッドパパイヤも、一般的なイエローパパイヤよりもパパイン酵素が多く含まれており、スミフルのレッドパパイヤ商品ページで紹介しています。

タンパク質を分解する酵素の一種

肉には、筋肉の収縮に関わるミオシンなどの筋原線維タンパク質や、結合組織に多いコラーゲンなど、さまざまなタンパク質が含まれています。パパインは幅広いタンパク質に作用する酵素として知られ、肉のタンパク質への作用と食感の変化が食品科学の分野で研究されています。

仕上がりは、肉の種類や部位、厚さ、青パパイヤの量、接触時間、温度によって変わります。どの肉でも同じやわらかさになるわけではないため、少量・短時間から試して状態を見ながら調整することが大切です。

白い乳液状の液体との関係

青パパイヤを切ったり皮をむいたりすると、表面から白い乳液状の液体が出ます。この液体には、パパインをはじめとする複数のタンパク質分解酵素が含まれています。また、果実の成熟が進むにつれてパパインなどのプロテアーゼや乳液の状態が変化することが知られています。

この乳液状の液体は、調理に利用できるパパインが含まれている一方、酵素の作用で肌に触れるとかゆみが出る場合があります。特に肌が弱い方は手袋を着用し、目や口に入らないよう注意してください。

パパイン酵素を調理で活かす方法

パパインの性質を調理で利用する代表的な方法は、生の青パパイヤを加熱前の肉に触れさせる下ごしらえです。最初から多量に使うのではなく、少量の肉で短時間から試し、表面の状態を見ながら調整すると、やわらかくなりすぎる失敗を抑えられます。

生の青パパイヤを肉の下ごしらえに使う

家庭で試す場合の基本的な流れは次のとおりです。

⚠️ 調理前に:青パパイヤの皮から出てくる白い乳液状の液体には、酵素が豊富に含まれています。直接手で触ると、かゆみが出る場合がありますので、お肌の弱い方はお料理をする前に手袋をしてください。
  1. 青パパイヤを軽く水洗いします。
  2. 生の青パパイヤを少量すりおろし、肉の表面へ薄くなじませます。
  3. ラップなどで覆って冷蔵庫に置き、短時間から状態を確認します。
  4. 加熱前に表面の青パパイヤを取り除き、肉の中心まで十分に火を通します。

次の表は、初めて試すときの参考目安です。肉100gに対して少量から始め、厚みや好みに合わせて調整してください。

肉の種類青パパイヤすりおろしの目安量冷蔵庫に置く
時間の目安
試すときのポイント
鶏むね肉(薄め)約5gから約10〜15分淡白な部位なので、まず短時間で表面を確認します
鶏もも肉約5gから約15分前後厚い部分を開き、全体へ薄くなじませます
豚ロース約5gから約10〜15分から薄切りは時間を短くし、厚切りは少しずつ時間を延ばします
牛もも肉約5〜10gから約15〜20分から厚さと筋の多さをみて少量ずつ調整します

同じ部位でも、薄切り肉は酵素と触れる面積が大きく、変化が早く出る可能性があります。厚切り肉に使う場合、長時間置くより、途中で表面の状態を確認する方法が安全です。肉が傷んでしまわないように、必ず冷蔵庫で保管してください。

置きすぎると食感が崩れることがある

青パパイヤの量が多すぎたり、肉に触れさせる時間が長すぎたりすると、表面が崩れ、やわらかいというより粉っぽい、またはペースト状に近い食感になることがあります。特に厚みのない肉では変化が進みやすいため、漬け込みすぎには注意しましょう。

置きすぎたと感じたら、表面の青パパイヤを早めに取り除き、キッチンペーパーなどでやさしく拭き取ります。すでに表面が大きく崩れている場合は元の食感には戻せないため、細かく刻んでそぼろ状の料理に使うなど、調理法を変えて食べるとよいです。

加熱前に作用させる

酵素はタンパク質でできており、加熱によって構造が変わると、もとの働きを保ちにくくなります。このため肉の食感をやわらかくする目的では、炒めている途中に青パパイヤを加えるのではなく、加熱前に肉と触れさせる方法が基本です。青パパイヤの炒め物など、青パパイヤを具材として使う場合は、酵素利用とは分けて、食感や風味を楽しむ料理として考えましょう。

パパイヤを食材として楽しむ食べ方

青パパイヤは、酵素の性質を肉の下ごしらえに利用するだけでなく、野菜のようにサラダ、和え物、炒め物などで楽しめます。

サラダや和え物では歯ごたえを楽しむ

青パパイヤは大根に近いシャキシャキとした歯ごたえが特徴です。千切りにして水にさらし、水分をしっかり取ると、調味料がからみやすくなります。タイ料理のソムタムではナンプラー、唐辛子、酸味などを合わせますが、ごま油と塩、しょうゆと酢、マヨネーズを使ったドレッシングなど、ご家庭で作りやすい味にも合います。

毎日の献立に、歯ごたえやさっぱりした味わいを加える食材として、ぜひ取り入れてみましょう。

青パパイヤを使ったソムタムの詳しい作り方はこちらをご覧ください。

炒め物では肉や卵、調味料と組み合わせる

炒め物として調理する場合は、青パパイヤの食感と、淡白な風味を活かすことができます。豚肉とにんじんを合わせた炒め物、卵や豆腐を加えたチャンプルー、しょうゆと砂糖で味付けするきんぴら風などが作りやすい組み合わせです。

火の通し方によって歯ごたえが変わるため、シャキシャキ感を残したい場合は加熱しすぎないようにします。

青パパイヤの炒め物やチャンプルーの作り方はこちらをご覧ください。

青パパイヤを扱うときの注意点

青パパイヤを扱う際は、酵素の作用への対策と下処理が重要です。

乳液状の液体は素手で触れない

青パパイヤの皮や切り口から出る白い乳液状の液体に触れると、かゆみや違和感が出る場合があります。肌が弱い方や、過去にパパイヤで違和感が出たことがある方は、調理前に手袋を着用してください。作業中は目や口に触れず、乳液が付いた場合はすぐに流水で洗います。

天然ゴムのラテックスにアレルギーがある方では、パパイヤなど一部の果物にも反応する可能性が報告されています。ただし、反応の有無や程度には個人差があります。不安がある場合は自己判断で試さず、医師などの専門家へ相談してください。

下処理の手順

⚠️ 調理前に:青パパイヤの皮から出てくる白い乳液状の液体には、酵素が豊富に含まれています。直接手で触ると、かゆみが出る場合がありますので、お肌の弱い方はお料理をする前に手袋をしてください。
ステップ1
軽く水洗いし、両端を少し切り落とし、縦半分に切ります。
ステップ2
種をスプーンやバターナイフを使って取り除きます。
ステップ3
ピーラーを使って皮を剥きます。
ステップ4
料理に合わせてカットし、10分ほど水に浸けてアク抜きします。

水分が残ると、サラダや和え物では味が薄まり、炒め物では仕上がりが水っぽくなる場合があります。キッチンペーパーでこすらず、上下から挟むように軽く押さえると、細い千切りでも形を崩しにくくなります。

まとめ

  • パパインは、タンパク質に作用する酵素の一種です
  • 青パパイヤで注目されるのは、完熟前の果実の乳液状の液体にパパインなどが含まれるためです
  • 料理では、肉をやわらかくする目的で使われることがあります
  • 青パパイヤの乳液状の液体は、肌に触れるとかゆみなどが出ることもあるので、扱う際は注意します
  • 肉の下ごしらえでは、生の青パパイヤを加熱前の肉の表面になじませて使います
    • 本記事にある表を参考に、少量・短時間から試して調整してみましょう

青パパイヤのパパイン酵素について、理解が進みましたでしょうか?パパイン酵素の働きを活用した肉の下ごしらえで、いつもより美味しい肉料理を仕上げてみましょう。また、青パパイヤの食感や味を楽しむサラダ・炒め物などのレシピもこのサイトでご紹介しているので、ぜひ青パパイヤをもっと身近に、食卓に取り入れてみてくださいね。

※記事情報:2026年7月1日時点