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「朝食にバナナが良い理由」

朝食は1日の元気の源

【イメージ】朝食は1日の元気の源

「早寝早起き朝ごはん」1)といわれるように、健康づくりには規則正しい生活習慣が大切です。中でも朝食は1日の活動を支えるエネルギー源を補給する重要な食事で、朝食をとることで体温が上昇し、脳や身体のエネルギーが満たされて元気に活動することができます。また、朝食をとることで胃腸が刺激され、排便を促すため、便秘の予防にもつながります。さらに朝食は体内リズムを整える働きがあり、睡眠や体温、血圧、ホルモンの分泌などの調整にも関わっているため、健やかな成長や生活習慣病の予防にも重要な役割を果たしています。

朝は1分でも寝ていたいと思うこともありますよね?朝食は大切だとわかっていても、欠食やしっかり摂れていない人も少なくありません。厚生労働省の調査では、朝食の欠食率は年々増加傾向にあり、特に20歳代、40歳代の一人世帯での欠食率が高く、働き盛りの40歳代の男性では2人に1人と最も高くなっています2)

朝食欠食率
1人世帯の朝食欠食率

朝食を食べることで健康管理

【イメージ】朝食を食べることで健康管理

朝食の欠食は肥満や糖尿病、動脈硬化など生活習慣病のリスクになることが明らかになっており3)、習慣的な飲酒や喫煙、睡眠不足、運動不足など望ましくない生活習慣とも関連があると考えられています4)。また、朝食は1日の摂取エネルギーの約20%を占めているともいわれ5)、朝食の欠食はエネルギー不足にもつながります。

近年では男性の肥満者の割合が増加しており、厚生労働省の調査では、目標とするBMIの範囲以上の人の割合が、18歳以上の男性で32.5%と報告されています2)。BMIとは、肥満度を表す指標として国際的に用いられている指標のことで、体重(kg)÷身長(m)の二乗で算出されます。日本肥満学会の定めたBMIの基準では18.5未満を「低体重(やせ)」、18.5以上25未満を「普通体重」、25以上を「肥満」としており、実に成人男性の3人に1人が肥満に該当することになります。肥満は、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病とのかかわりが深く、特に40歳以降は生活習慣病のリスクが高まる年代1)でもあるため、早期の予防が重要です。いっぽう女性では、低体重(BMI:20~49歳:18.5未満、50~64歳:20.0未満、65歳以上:21.5未満)に該当する人が24.6%と約4人に1人が痩せすぎに該当します。低体重はエネルギー不足や栄養素が不足する低栄養が疑われ、特に高齢者では筋肉量の減少による転倒や寝たきりのリスクが高まったり、免疫力の低下、認知機能の低下などにつながります6)。若い人でもエネルギー不足が続くと、筋量や骨密度の低下、貧血、食後高血糖(耐糖能異常)、無月経などが起こります7)8)。太りすぎも痩せすぎも健康によくありません。健康的な身体づくりのために、まずは「朝食を食べること」をおすすめします!

モーニングチョイスにバナナ!

【イメージ】モーニングチョイスにバナナ!

朝食の重要性は多くの人がわかっているものの、忙しい朝にしっかり食べるのは難しいという声をよく聞きます。これまで朝食をとる習慣がなかった人や夕食が遅くなりがちな人は食欲がわかず、食べられないということも。しかし、健康づくりを考えると何か食べた方がいいですよね。そんなときにチョイスしたいのが、手軽に食べられる「バナナ」です。バナナを食べる人の約6割(日本バナナ輸入組合調べ:2021年バナナ消費動向調査)が朝食で食べています。

朝食にバナナがおすすめ!
7つの理由

【イメージ】朝食にバナナがおすすめ!7つの理由

①手軽に誰でもすぐ食べられる。

忙しい朝に皮をむくだけで、すぐに食べられるのはありがたいですね。寝坊した時にもバックに入れて、オフィスや学校など、いつでもどこでも食べられるのも便利です。

②消化がよく食べやすい。

バナナは果肉がやわらかく、消化酵素のアミラーゼを含んでいるため、消化しやすいことから、食欲がない時にも食べやすく、胃腸に負担がかかりません。

③寝ている間に失われたブドウ糖を補うのにバナナはぴったり(脳とカラダを目覚めさせる)。

睡眠中も脳や身体のエネルギーは使われるため、起床時はエネルギー不足の状態です。バナナに含まれるブドウ糖はすばやくエネルギーになり、朝から元気よく活動することができます。また、他の果物と異なり、バナナにはごはんやパンなど穀類に含まれるでん粉が多く含まれているので、エネルギーが持続しやすいのも特徴です。

④栄養価に優れ、食物繊維やビタミン、ミネラル等含み、低カロリー。

甘いバナナはカロリーが高く、太りやすいと思われがちですが、1本約90kcalと意外と低カロリー。バナナには食物繊維が多く含まれ、糖の吸収を緩やかにする働きがあるため、太りにくいのです。また、ビタミンB群やマグネシウムが含まれているため、体内で効率よくエネルギーにすることができ、ダイエット中の方にもおすすめです。

⑤腸内環境を整え、毎朝おなかスッキリ。

バナナには食物繊維やオリゴ糖が多く、腸内の善玉菌の働きを活発にし、腸内環境を整える働きがあります。お通じがスムーズになり、おなかスッキリで活動できます。

⑥心身の安らぎに関与するしあわせホルモン“セロトニン”も増加が期待。

バナナにはセロトニンの材料になるトリプトファンとセロトニンの合成に必要なビタミンB6が含まれています。ただし、セロトニンの分泌には14~16時間ほどかかります。しっかり熟睡・すっきり目覚めには、朝にバナナを食べるのが効果的なタイミングなのです。

⑦一緒に食べることでさらに健康サポート。

朝食でバナナを食べる時には、バナナでとりにくい「たんぱく質」を含む食品と組み合わせて食べることもおすすめ。朝食のたんぱく質が不足していると筋肉量が増えにくいという報告もあります9)。ヨーグルトや牛乳などの乳製品と組み合わせるとたんぱく質だけでなく、骨の強化に役立つカルシウムもとることができます。卵料理と組み合わせれば、たんぱく質だけでなく、ビタミンやミネラルもバランスよくとることができ、シリアルやパンを加えることでエネルギーもしっかりとれて、朝からの活動をサポートします。

さらに、女性に多い貧血予防のためには、鉄とたんぱく質が多く含まれる豆乳を一緒にとるとよいでしょう。これまで朝食をとる習慣がなかった人や食欲がない人はスムージーにすると消化に負担がかかりにくく、忙しい朝でもとりやすいと思います。また、バナナは加熱するとオリゴ糖が増え、腸内細菌のエサとして働くことで腸内環境が整うことが期待できます。おなかの調子が乱れやすい人は焼きバナナやバナナトーストにするとよいでしょう。ホットケーキミックスにつぶしたバナナを加えたパンケーキやマフィンも食べやすく、冷凍保存もできるのでおすすめです。

朝食におすすめ!
簡単バナナレシピ

参考文献
1)「早寝早起き朝ごはん」全国協議会.「早寝早起き朝ごはん」運動について.
https://www.hayanehayaoki.jp/about.html(2022年3月11日アクセス)
2)厚生労働省.令和元年国民健康・栄養調査報告.2019
https://www.mhlw.go.jp/content/000710991.pdf( 2022年3月11日アクセス)
3)厚生労働省.「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書.2019
https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf(2022年3月11日アクセス)
4)坂田 清美ら.国民栄養調査を用いた朝食欠食と循環器疾患危険因子に関する研究.日本公衛誌.2001;48(10):837-841.
5)Murakami K, Livingstone MBE, Fujiwara A, et al. Breakfast in Japan: findings from the 2012 National Health and Nutrition Survey. Nutrients 2018;10:1551.
6)公益財団法人長寿科学振興財団.高齢者の低栄養.健康ネット.
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/rounensei/tei-eiyou.html (2022年3月11日アクセス)
7)Motonori Sato, Yoshifumi Tamura, Takashi Nakagata, et al. Prevalence and Features of Impaired Glucose Tolerance in Young Underweight Japanese Women. J.Clin.Endocrinol.Metab. 2021;106(5): e2053–e2062.
8)Mountjoy M, Sundgot-Borgen JK, Burke LM, et al. IOC consensus statement on relative energy deficiency in sport (RED-S): 2018 update. Br J Sports Med. 2018;52(11):687-697.
9)Jun Yasuda, Mai Asako, Takuma Arimitsu, and Satoshi Fujita. Association of Protein Intake in Three Meals with Muscle Mass in Healthy Young Subjects: A Cross-Sectional Study. Nutrients. 2019; 11(3): 612.
<監修>
柴崎 真木 先生(管理栄養士 / 健康運動指導士 / 健康科学修士 / 経営学修士 )